6月12日の車座はフィリピンで活動されている助産婦の冨田江里子さんにスペシャルゲストに来ていただきました。
会場は30名ほどの参加者&こどもちゃんでいっぱい。
モルジブでの経験、フィリピンでクリニックを始めるようになった経緯、
自身のお産のお話、先進国が行っている途上国支援の実態、
フィリピンの現状等々、面白いお話から考えさせられるお話までいろんなお話が聞けました。


冨田さん自身のお産のお話の中で、
「食事に気をつけ、しっかり歩いていろいろ努力していても難産になる人は難産になる。それはその人にその経験が必要だから。意味がある。」
というお話が印象的でした。
そして、途上国への支援が実際はかなりありがた迷惑になっている実態。
メディアの報道等からはそういう情報を知ることはなかなかできません。
情報を鵜呑みにすることの怖さ、いろいろな情報を少し離れて客観的に見ることの大切さも感じました。
途上国の人たちは何も知らない、かわいそうな人たちなどではない。そこにあるもの、昔からの知恵を活かして日本の人たちよりずっと上手に生きているようにも思えました。
冨田さんが「長く続いているものは信用できる。新しいものは信用できないものも多い」と言っていました。
ほんと、そうですね。食べ物も、治療法も、考え方も。
その場所、その土地で長く続いているものには意味がある。
もちろん迷信や古い慣習の弊害もあるけれど、別の土地から持ち込まれたものや、新しく出てきたものが本当に体に合うのか、正しいのかを見極めることなくただただ飛びつくことの怖さを感じました。


そしていくつかのご提案。
まずは子どもたちをちょっとばっちく育てる。
日本は清潔すぎて逆にいろいろな菌に弱い体になってしまっています。
自分の子どものためにも、少し汚いぐらいの環境でいろんな菌に触れて強い体に育てましょう〜。
もう一つ。日本ではお友達に子どもをみてもらったり、なにかしてもらうと「とりあえず菓子折の一つも持って……」とすぐに恩を返して言うなれば「チャラ」にしようとしてしまいます。
フィリピンでは受けた恩は一生残ります。そしていちいちその相手に何かを返すことはしない。受けた恩に対して一生感謝し、その恩を他の人に返していくそうです。重そうな荷物を持っていたら、だれかがすぐに助けてくれるし、出産後も近所の人が当たり前に助けてくれる社会。
というわけで私たちも何か恩を受けたら、すぐに物でチャラにせず、その恩を次の人に送りましょう〜。


最後に冨田さんからのお願いで、フィリピンの人たちが自分で収入を得て自立できるようなアイデア・知恵をくださいとのこと。お料理レシピや簡単な手工芸品の作り方などなど現地の人たちが自分で身につけて工夫できるようなことを。

冨田さんのブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/barnabaseriko


全体でのお話が終わった後、冨田さんとお昼をご一緒しながら児童室に残った人たちでさらにざっくばらんなお話もできました。
キーワードは「にぎってる?」
詳細を知りたい方は次回の車座で〜(笑)。


車座の後、冨田さんからメールをいただいたので紹介します。
「いろんなところで宣伝してくださいね。1人1人が何らかでいろんなことに関わらないと世界は大変!っだって。お母ちゃんパワーに限界なしです。皆さんによろしくお伝えください。」
冨田さん、本当にありがとうございました!


12日のお話を聞けなかった方も大丈夫。
6月28日にまたまた京都で冨田さんのイベントがあります。